競馬予想には情報収集や分析が欠かせません。情報収集のためには、競馬新聞や競馬雑誌、インターネット上の情報サイトなどを活用し、各馬の過去の成績や調教状況、騎手の実力や特徴、コースや天気などの情報を集めます。そして、これらの情報を分析し、馬の実力やレースの展開を予想する必要があります。このような情報収集や分析を通して、データを正確に捉える力や、論理的思考力、的確な判断力を身につけることができます。
競馬予想を行うことには、数多くのスキルや能力が求められます。ここでは、競馬予想を通して培われてきたスキルや能力について考察してみたいと思います。
まず、競馬予想を行うためには、情報収集能力が必要です。競走馬や騎手、調教師など、様々な情報を収集し、整理することが求められます。また、情報収集だけでなく、その情報を正しく判断する力も必要です。情報収集能力と情報判断力は、優秀なビジネスパーソンなら必ず備わっているスキルであり、この能力が高い人は営業利益に直結する部門で成果を上げることができます。
次に、競馬予想を行うためには、データ分析能力が必要です。競馬には、レース結果や過去の成績など、多くのデータがあります。これら乱雑なデータをクレンジング分析し、傾向を掴むことができる能力は、ある意味では究極のスキルと言えます。競走馬は人間と違い行動原理が不明瞭なことが多く定型的なデータ分析が上手くいかないことが普通にあります。
どのようにすれば解釈できるのかはデータを扱う側の資質がすべてであることから、情報工学に精通するだけでなく豊富な経験を積んだデータサイエンティストでなければ正しい結果に導くことはできません。
さらに、競馬予想を行うことで、問題解決能力が身につきます。競馬予想は、その名の通り、予想することが求められます。予想するためには、様々な要素を考慮し、問題を解決する力が必要です。競馬予想を通して、問題解決能力を高めることができます。
また、競馬予想を行うことで、判断力や決断力が養われます。競馬予想は、数多くの情報を元に、正しい判断を下すことが求められます。正しい判断を下すためには、情報を正確に把握し、冷静に分析する力が必要です。また、競馬予想には、自分の意見を持ち、それに基づいた決断を下すことが求められます。これらの力は、競馬予想だけでなく、ビジネスやプライベートにおいても非常に重要です。
競馬予想には勝負強さも必要です。予想した馬が的中することはもちろん、不的中だった場合でも冷静に分析し、次に繋げるための勝負強さが求められます。このように、競馬予想を通じて、勝負強さや粘り強さを養うことができます。
さらに、競馬予想は投資とも言えます。賭ける金額やオッズを考え、リスク管理を行うことが大切です。このような投資に必要なマネジメント能力を身につけることも、競馬予想を通じて得られる能力の一つです。
また、競馬予想には集中力や精神力が求められます。レース前に情報収集し、分析を行い、勝負を決めるためには、自分の思考に集中し、冷静でいることが重要です。このような集中力や精神力を身につけることは、競馬予想に限らず、人生のあらゆる場面で役立つことでしょう。
競馬予想には、人とのコミュニケーションも必要です。情報交換や意見の共有を行い、競馬予想の経験や知識を共有し合うことで、より的確な予想ができるようになります。このようなコミュニケーション能力も競馬予想を通じて養われる能力の一つです。
真摯に1レース競馬予想してみて下さい。競馬新聞を見て予想するだけなら5分で終わりますが、過去のレースを見返しイメージの土台を作り、さらにデータ分析を進めてレースの意味を知ろうとするなら1時間ぐらいでは足りないことが分かります。
つまり、競馬予想に深い意味付けを行うためにデータ分析を行うものだということ。その過程において多くのスキルが身につくことを体験してきました。競馬新聞だけ見て予想するでは見えなかったことが、そこから一歩また一歩と踏み出して競馬の深部に歩もうとするほど見えてくるようになる。
一般的な競馬予想で分かることは1番人気の強さくらいなもので、そこから得られる見識は通常それほど役には立ちません。しかし、そのレース全体の意味を理解しようとするなら、そのためにできることを全てやろうとするほど圧倒的に時間が足りないことに気づくでしょう。
どれだけ気づけてないのか。真摯に向き合おうとするほど「今までの予想は何もしてないのと同じだった」と実感するようになるでしょう。そこに飛び込んでいって初めて多くのスキルが身に付き能力が開花するようになります。
競馬は人と動物が織りなすドラマですから、これをデータで見ると複雑にならざるを得ない。だからこそ上手くいった時の報酬が大きくなります。この複雑さに対処する答えは予想力にはありません。
覚悟を定めた直観力。これが育った時には必ずスゴみがついてくるようになります。それは一見すると予想に見えるのですが、実は質の高い経験から育まれた直観力によるものなのです。
この直観力を育ててきた方と予想だけしてきた方。これは比べると残酷なほど違いがでるようになります。予想力だけで過ごしてきた方は、どうしても浅さが透けて見えてしまう。人生の厚みというものが感じらる人とそうでない人がいるように。
ヘーゲルは「事物の螺旋的発展の法則」において「あらゆる物事の発展は螺旋階段を登るようにして起きる」ことを発見しました。
螺旋階段を登るところを想像してみてください。横から見ると上に登っている、つまり進歩・発展していくように見えるわけです。けれども上から見ていると、ぐるっと回って元の場所へ戻ってくるように見える。でも、螺旋階段だから必ず1段登っている。
優れた競馬予想ほど1段2段も登った直観力にもとづいていることに気づけると思います。しかも、直観力には上限がなく何段でも登っていけてしまう。
なぜ予想力にはノビシロがないのか。そこには「自分という資質を生かす」という覚悟がないからです。この覚悟を定めた方は自分に目覚めるように新しい競馬を見るようになるでしょう。