いまや馬場は「整備する」のではなく「デザインする」時代に突入しているのは実感するところだろう。
芝ならエアレーションを入念に行っているので分かりやすいが、実はダートも劇的な変化を遂げていることが分かっている。
それは見かけ上で分からないため運営にとって都合のいいツールになることは言うまでもないだろう。
昔はよく短期収入を得ようとするブッコミ層がオッズを賑わせたものだが今では直前にオッズが急落するケースが増えている。
馬場を変化させると何が起こるか。まずデータの繋がりを断ち切ることができてしまう。前後レースの関係が断絶するわけだ。
それは過去データの価値を下落させるということでもあり、近5走だけ見ても意味がない状態を生み出している。
つまり、専門紙や競馬新聞をメインで使っている人ほど頭をひねるような結果になることを体験しているはずだ。
事例として分かりやすいのは2016年の中京開催。G1高松宮記念が行われる週に2秒近く決着タイムが高速化していた。
ここまで違ってくることはあまりないが、これだけ落差ができればレースが別物になってしまうことは分かるだろう。
AIでデータ解析していくと面白いようにリンクしない馬場が整備されることが多くなっていることが分かっている。
こうした変化は馬券購入者にはデメリットだが、馬主や生産者には恩恵があることはイメージすると分かりやすい。
多彩な馬場を造ることで求められる適性を変わる。そうすれば多くの馬主と生産者にリターンがいきわたり保護できるという寸法だ。
あまりG1に縁がなかった岡田系の生産馬から三冠牝馬デアリングダクトがでたしクラブも好調ムードがうかがえる。
堅調な売り上げを背景に多様性のある馬場増えてくれば自然と偶発的な要素も増えるため波乱のレースも出続けるだろう。
そこに着目して馬券を買うことができれば一般的な馬券購入者よりも優位性のあるリターンを獲得できるのは間違いない話だ。
AIがもたらすのは相対的に上回る正しさと好走根拠へのヒントである。競馬に精度があるとするなら、それを創るのは間違いなく人間の作業にならざるを得ない。
これだけ複雑化していくると一人で全て負担するのは無理なわけで、ある程度は仕事を分散させることが必要になってくる。
実績のある専門家とつながってきた【シン・競馬新聞】が今まで構築してきたことは時代変化をもって結実し始めたのは嬉しい誤算である。
そんなことまでやる必要があるのかという声もあったが、これでもまだ不足と思えるくらいゲームチェンジしているため予算超過つづきも開発は続けていきたい。