世界トップクラスに躍進したプロテニスプレイヤー大坂なおみは格下にもアッサリ負けて凋落ぶりが鮮明になってきました。
こういった事態になっていることは全く自然なことだと思います。それは「幸福感を大事にする」と明言していたからです。
彼女のテニスにおける目標は「お金」でした。もし、勝負に勝つことなら「幸福感」なんてキーワードはでてこなかったはずです。
もう困らないだけの「お金」が手に入ったことで、今までコーチと積み上げてきたマインドセットを手放したのでしょう。
人間の脳はラクをしたがる。その視点から見れば「幸福感」というキーワードもしっくりくるのではないでしょうか。
あとは少しアクセルを踏み込んでおけばソコソコ稼いでいられると考えた…かは分からないものの勝負の世界はそう甘くなかった。
ここで見えてくるのは、お金を目標とした時のデメリットです。どこで満足するかは人それぞれですが、もし100万円かせいで満足してしまった場合はどうなるのか?
今までのマインドセットは見る影もなくなりヤル気がなくなってしまうことは容易に想像がつくところです。
またお金が欲しくなれば復活するのかもしれないですが、その時は再びマインドセットを1から身に着ける必要があります。
せっかく高性能なエンジンを持っていてもオンオフを繰り返しながらでは結局のところ大した距離を走ることはできません。
どんなに期待値が高くても片手間で勝とうと考えるほど期待するものは手に入らなくなりパフォーマンスはダウンしていくでしょう。
同じ人間でもマインドセット1つでパフォーマンスが大きく変わるという事実に目を向ければ、その重要性はイヤというほど分かるのではないでしょうか。
人がラクをしたがるのは原始の脳、いわゆる「爬虫類脳」の本能的行動による所が大きいことが分かっています。
人が人らしくあるためには意識して行動する必要があるのですが、そうさせない本能が同居しているという点で矛盾した生き物と言えるのかもしれません。
今の日本は20年以上も失われ続けているのは「爬虫類脳」が得意とする「現状維持バイアス」という本能がいかに強いかを示しています。
ずっと負け続けているのに変化しないことを良しとしてしまうのは競馬においてもよく見られる現象ではないでしょうか。